かすやドーム

福岡県粕屋町、豊かな景観を有するカヤイチョウ公園敷地内に位置する体育館。

本来、壁、天井により間切り、仕切られ、独立した要素として機能する各アリーナとホール。

その壁を取り除き、骨組み膜構造により天井全体を光源とする事で各アリーナを一望出来、かつ柔らかな光に満たされた開放的な空間を演出している。

また、観客席をアリーナレベルに限りなく近づけることにより、スポーツをする人と見る人が感動を共有できる環境を整えた。

機能的、感覚的に内在していた境界を取り除く事で、従来の体育館では実現し得なかった「文化としてのスポーツ場」を目指した。

膜屋根による卵型形状は、体育館に必要な高さを確保しつつ最大限軒を低くする事を可能とし、

卵型形状特有の有機的な曲線も相まり、木々の隙間から覗く、自然と調和した佇まいとなっている。